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No.7 リング&リング カンビアムセーバー

現在いろいろな種類のフリクションセーバーの中から仕事に適したものを選ぶ事ができます。プーリー付き、チューブ、リング付き、地上から回収できるもの、登って回収しなければならないもの。その中でリング&リング(いわゆるフリクションセーバーと呼ばれる大小2つのリングがあるタイプ)はシンプルなデザインなので、スプライスして自作することが出来ます。

カンビウムセーバーには2つの役割があります。1つ目は枝とロープの保護です。直接枝に掛けられたロープは簡単に枝の形成層まで切り込んで、そこからバクテリアや菌類が侵入します。木に害が及ぶのはもちろんですが、ロープにも木の分泌物等がしみ込んで汚れるので強度が弱くなってしまいます。

2つ目は摩擦の緩和です。ロープを枝ではなく金属に掛ける事によってロープの流れが大幅に良くなります。DdRTにおいてはアッセントやポジショニングでロープが常に動くため摩擦の減少は体力の大きな節約になるのです。

DdRTでカンビウムセーバーを使うと「健康な木ときれいなロープ」という副産物が得られるということです。

 

最近ではシングルロープテクニックにおいてもリング&リングを使う人が現れてきました。この写真はタイインポイントで使われているところです。バタフライノットが小リングで止まってクライマーの体重を支えます。ノットが抜けないために念には念を入れ写真のようにデイジーチェーンにしたりカラビナを掛けておくといいです。

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リング&リングがなければ、図のようにロープをチョークしてSRTが使えます。この場合クライマーはバタフライノットのループを通ったワーキングエンドにぶら下がります。

しかしリング&リングを使えばSRTからDdRTに簡単に切り替えることができます。

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ロープが木から離れている場合は地上からDdRTがセット出来ますが、ロープが木に擦れてしまう場合DdRTは使えません。そんな場合でもフリクション セーバーを幹に回してアンカーとして使いSRTがセットできます。写真は幹にロープを回してデイジーチェーンでロックした所です。樹上の作業者をレス キューしなければならない場合、フリクションヒッチをハーネスに固定してストッパーを作ってからデイジーチェーンを解き作業者を下ろす事ができます。

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垂直な枝や幹にも、リング&フリクションヒッチ(リングセーバー)を追加する事でリング&リングをセットする事が出来ます。長さを調節することによりDdRTシステムを幹にしっかり取り付けてクライマーの安全を確保するのです。もちろんSRTでもしっかり機能します。

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