No.27 2016 オータムギアレビュー

 最初にお詫びを一言。実はこのギアレビューは『サマー ギア レビュー』になるはずだったのですが、ワーキング館、スポーツ館と立て続けに新店舗がオープンしたり出張が多かったりで翻訳が全く手つかずのまま秋になってしまいました。そこでポールさんが痺れを切らし「小坂くん、マルイチに今井 ヒノキ 君という新人が入ったんだけど、彼は英語ができるから翻訳やってもらおうか?」と言ってくれたので、ヒノキ君にやってもらった所なかなかの出来。そこで今後は『ポールのページ』はヒノキ君にやってもらいます。”オータム” ならぬ "ウィンター" ギア レビュー、お楽しみください。

 アーボリスト、フォレスター、肉体労働者さらにはサイクリストにまで支持される新製品はこれを除いて他にないでしょう。大きさと見た目のカッコ悪さとは裏腹に、このヘルメットは複数の調整機能のおかげで限りない使いやすさと快適さを実現しています。「Protos」はあなたの頭の形と大きさに間違いなくフィットして快適なヘルメットライフを提供してくれるでしょう。ヘルメットが頭の幅と高さに合い、さらに後部にあるベンチレーションが驚くほどの通気性をもたらして頭を冷やしてくれる機能は、難易度の高い樹上作業をするツリークライマーにとって必要不可欠ではないでしょうか?あご紐はヘルメットの内側で調整するように設計されているので、紐の緩みは一切ありません。また、ストラップが広い"V"字になっていることでイヤマフの収納を妨げない構造になっています。バイザーとイヤマフをヘルメットの内側に収納することで、樹上で枝に引っ掛けてイライラするといったストレスをなくしてくれます。アタッチメントとして保護メガネがありますが、ヘルメット前方に収まるデザインはかつてないほど画期的だと思います。イヤマフは適度な圧力で耳を覆い耳障りなチェーンソーの騒音を防ぎ、求められる機能を十分に発揮してくれます。頭と耳、体に触れる全てのパーツは取り外して洗うことが出来るので、汗汚れや嫌な臭いとはオサラバ、常に快適な状態で使用出来ます。Protosヘルメット。私ポール、イチオシの商品です‼       ファナー プロトス ヘルメット

1. ファナープロトスヘルメット
2 Teufelberger ロープバッグ

 このトイフェルベルガーの背負い式バッグは、「海の男」スタイルです。大きな針と糸で帆を縫ったような豪快な作りは、まさに男のバッグと言えるでしょう。そしてその作りにこのバッグ独自の収納術が隠されています。いくつも空いた穴に通った紐を使い、ツリーモーションのような「好きな場所にギアをつけられる」設計は、私が今まで使ったどのバッグよりも高い機能性を発揮してくれています。バッグの内側と外側を問わず好みの場所に
収納出来るのです。上部の縁までで50リットル入り、外側にはスパーとスローバッグ2つ、さらにはスノーシューまで取り付けられます。調整可能なラックハンドルに、2種類の肩ストラップ、そしてサイドハンドルは車に積み込んだり、斜面でバッグを持ち上げたりするのに使うと便利です。穴が空いていることで雨がバッグの中に溜まるのを心配しましたが全く大丈夫でした。雪でも問題なく使えます。14カ月間、激しく使いましたが、損傷は未だにありません。なので言いにくいですが、このバッグは好きだけど、もう買う必要はないですね!僕のイチオシです!

商品ページはこちら ロープバケット 50Lロープバケット 80L

3 ブラックダイヤモンド クラッグ

 ツリーワークをする時に手袋を着ける理由はさまざまでしょう。繊細な肌を擦りキズや切りキズから守るため、また感染症を防ぐため、冬には手が冷たくならないよう暖めるために着けるなど。一般的な使い捨ての作業用ゴム手袋は、力を入れずに使えるよう吸着力に優れています。なので、私はロッククライミング用の革やスウェード素材の手袋がアーボリストにとってどう役立つのが全くわかりませんでした。手を保護したり暖かいのはわかります。でも吸着力のない生地ではロープクライマーにとって何の役にも立たないですよね?・・・使ってみるまではそう思ってました。

ひとつここで若干の定義付けをしておくと、私はSRTクライマーでDdRTクライマーではないということです。そしてSRTとDdRTではそれぞれの動き方に基本的な違いがあり、SRTクライマーはロープを着けていても木の上でも足を使います。DdRTクライマーがやるようにロープを使って体を運ぶやり方はしません。なのでラバー手袋は必要ないのです。ブラックダイアモンドの「クラッグ」は立体裁断技術が高いので着けても手の感覚を妨げません。素材の選択も良いので、思わず買う気にさせられます。さらに良いのは作業用ゴム手袋よりも耐久性が高く長持ちするので、節約出来て財布にもやさしいですよ。オススメ商品です。

商品ページはこちら Black Diamond クラッググローブ ハーフフィンガー

Black Diamond クラッググローブ フルフィンガー

4 LOWA GTX-MIDブーツ

 今まで、グラウンドワーカーにとって良いブーツとはどんな機能を備えたものを指すのか話す機会がなかったのですが、今回運良くその機会を得ました。LowaのGTX-MIDは爪先にわずかにゆったりとした空間があり、 中敷きはしっかりしているので、おそらくグラウンドワークがより快適になるでしょう。靴自体しっかりした作りなので1日履いても疲れないし、スパーを着けても痛くありません。温かく防水機能を備えているので使い勝手は良いと思います。

いかかでしょうか?
(申し訳ありませんが現在このブーツは製造しておりません)

5 八戸市森林組合 防水ズボン
 八戸市森林組合の工藤義治さんは長年日本のチェーンソーズボンのデザインと製造に関わってきました。最近彼が見せてくれたOnyeの防水ズボンはストレッチ素材を使用していて、膝の屈伸に優れているので、激しく動く山仕事やアーボリストの仕事に最適です。私のバーグハウスのティッシュ並みに薄いズボンとは違い、このズボンは生地が厚く磨耗に強いので毎日使えます。オススメです。    八戸市森林組合ネットショップはこちら

6 DMM デュロロックカラビナ

 樹上で使用する器具には高い確率で様々な負荷が掛かっています。リギングの経験を積んだアーボリストなら、ねじれ、位置ずれ、適正な荷重から不適切な荷重、また強弱といったON-OFFの荷重パターンがあることをご存知でしょう。もし手を抜いて組まれたリギングシステムならそのシステムの粗さがすぐに現れて、器具を破損してしまう状況は避けられません。基本的にカラビナは自分に近い位置にあるので目視できますが、そうでない場合もあります。お馴染みの「回して閉まる」3Wayカラビナは、もしも予期せずゲートが開いてしまっても、手入れの行き届いたバネなら自然にゲートを閉めてくれます。まあ、それが当然なのですが。。
DMMのデュロロックは、アウターの束がひとつ増えてゲートを開けるのにもうワンアクション必要な4Wayカラビナです。ロープの絡み具合によっては、クライマーが気付かないうちにゲートが開いてしまうかもしれません。そんな状況でも内側の緑色のゲートがロックポジションに入ると自動的に定位置に戻るようになっているので、クライマーの目の届かないボトムアンカーなどに使うと効果的だと思います。カラビナの形状はウルトラO、ボア、クレターシュタイグの3種類。かなりオススメです。

商品ページはこちら ウルトラO デュロロック カラビナ

7 Teufelberger フィンブルクライム & Slaice(スレイス)アイ加工

涙の形をした軽量6㎜のフィンブルクライム(フィンブルセイバーではなく)は最も回収が簡単なアンカーシステムかもしれません。6㎜のロープ2本をカバーの中に納め最大径は12.7㎜というコンパクト設計です。すごく小さくなるので収納も簡単で、固さがあることでアンカーの準備と回収も楽に出来ます。

 トイフェルベルガーのアイ スレイス (Slaice) は独自の発想で編み込んで縫い合わせることで、軽量、柔軟、さらにスリムなアイ加工を実現し、この加工は16ストランドのセーフティブルー、カーンマントルのフライ、ダブルブレイドのタキオンに施されて販売されています。フライとタキオンはアイにダイニーマが入っているので最大破断強度は15kNを達成しました。フィンブルクライムとスレイスの組み合わせはDdRT、SRTを問わず、使いやすく完璧な組み合わせだと思います。かなりオススメです。

商品ページはこちら フィンブルクライム 1.25m/2.25m

8 The Wooden Hand クラス1 ダブルブレイド スプライス マニュアル

ダブルブレイドクラス1のスプライスマニュアルを作ろうと決心し、しばらく時間を費やして日本語と英語のテキストが出来上がりました。スプライス初心者中級者のどちらにも、スプライス加工が可能な限り簡単にできるようにヒントを盛り込んであります。教本は手描きで日本の伝統的な製法で製本しています。オススメします。

ポールさんの作った紹介ビデオ https://vimeo.com/160700965

商品ページはこちら スプライシングブック 『ダブルブレイド クラス1』日本語版

9 ODSK オリジナル チェストハーネス

最先端のSRTテクニックを余すことなく発揮するデザインと機能性を持ち、シンプルで着け心地も最高です。他に言うことはありません!とてもオススメです!

商品ページはこちら ODSK オリジナル チェスト ハーネス