No.53 2024 スプリング ギア レビュー
2024年春のおすすめ商品
どんなスパイクにも取り付けられて、締め付けが簡単で装着感の良い締具です。
リアストラップは革製なのでブーツやシャンクの形に馴染んできます。
フロントストラップはプラスチック製でラチェットに通されて締め込まれます。
ほとんど完璧に調整が一発でできますが、緩みがあってもラチェットで締め増しすれば簡単に再調整ができます。
細いストラップなので装着感が悪いイメージがありますが、心地よい履き心地です。
特に登山靴やチェーンソーブーツを履いていれば完璧です。
ラチェットは大きい靴用と小さい靴用の2段階のポジションが切り替えられます。
日本で仕事を始めてしばらくはひょろ高い松の木に登ことが多かったため、短いショートギャフだけ使えば問題ありませんでした。
しかし最近は大きくて枯れたナラやサクラばかりに登る機会が増えました。
複雑な形の大きな幹を登るのはショートギャフでは不可能です。
そんな時は長いツリーギャフに交換する事をお勧めします。
苦労せずより簡単にギャフの刺さる場所を探せて歩くように登る事ができます。
ランヤードは3mより長くなると取りまとめが困難になってきます。
僕は最近サイドワインダーを再び使うようになりました。
ランヤード管理には非常にお勧めなのですが、残念ながらもう製造されていません。
そこで次にお勧めなのがこのK-1 キーパーです。
5mのランヤードも簡単に管理することができます。
完璧ではありませんが、まずまず使えます。
アメリカン クラッカー
ポールがデザインした2ロープシステム用のアンカー。
目を閉じても出来そうなほど回収が簡単にできます。
2組のリング&リングがもう一つのリングによって束ねられたデザインです。
このアンカーにセットした2本のSRSロープを使えば、安定したワークポジショニングの確保や枝から枝への移動が楽に出来ます。
アンカーの回収も簡単に覚えられます。
アメリカン クラッカーは強度試験をクリアしたら販売を開始しますので、もう少しお待ちください。
ODSK マシンスプライス ランヤード
LUPA MAX 10.5mm パラレルコアロープを使って作られていて、ホワイト、オレンジ、ブルーの3色が選べます。アイのサイズは標準のタイトアイから自由に作れます。この写真はペツル ロールクリップZを付けるため少し大きめのアイにしてあります。ロールクリップを回すと、アッセント時にギアを持ち上げるのに使えます。
ODSKマシンスプライス ランヤードも製品化までもう少しお待ちください。
使わないと変な形だなと思わせてしまう商品。いざリギングの現場で使ってみると、これらのツールハンガーに色々な物が掛けられます。かつては小さなフックを 4つ使っていましたが、今はこの大きなサイズ2つだけで済みハーネスの収納がずいぶん合理化できました。メガボールトにはロックが付いていないため時々枝が挟まります。トランスポーターにはロックが付いています。メガボールトは開けた状態でロックする事ができき、チェーンソーフックとして使えますが、それだったらシェンビナXLの方が使い易いかなと僕は思います。 もちろんDMMファンなら是非チェーンソーフックとして使ってみてください。
いわゆるエアリアル フリクションデバイスというのは使うのに煩わしい所があり、ナチュラルクロッチの簡潔さやポータラップの安定したホールド感に勝るものはないと思いますが、しかしこのロープの途中に簡単にセットできるダウンリガーは作業を非常に簡単にしてくれます。フリクションモードも2段階に切り替えられます。
摩擦力は2つのチャンネルのどちらにロープの通すかで変えられます。ロープ径の違いや硬さの違いでも摩擦力は変わります。樹上ではスイベルのおかげでクライマーがポジションを変えても容易に使えます。または木の根元に設置することもできます。但し使用荷重がそれほど大きくないので比較的軽い材の吊下しやスイングする大きな荷重の制御するためのツールです。使いやすくて感動しました。
2点フローティングシステムを学んだことがありますか?木の幹や枝を1点だけ使うには強度が不十分だと思ったらプーリーを宙に浮かべてしまいましょう。ポイントにリギングロープを通します。リギングブロックだと強度はありますが
最近の研究によると、スローラインテクニックが良ければ仕事の効率が 21%,、利益が17% 、総合的な満足度が43%も高くなるようです。スローラインの収納がもっと良くなればその助けになると考えるのは当然でしょう。一般的な四角いスローラインキューブは収納の時はぺちゃんこになり、使う時に持ち上げるのはちょっと煩わしいです。
螺旋状のバネが入った筒型のものは使い易いが収納や運搬にはかさばります。ポップボックスは両方の優れた所を持ち、背が低いので風の強い日でも安定しています。
ポップボックスを使えばツリーワークのパフォーマンスが良くなり幸せを感じられるでしょう。
Notch ペブル
僕はしばらく前から回収ボールの代わりにエクセサリーカラビナを使っています。というのはボールだと木の枝又に簡単に挟まってしまうけど、エクセサリーはスムーズな形状なのと、ロープに簡単に取り付けられるからです。チェーンソーの丸ヤスリの柄の部分を熱してロープエンドに突き通せば穴が開けられます。そこにエクセサリーが簡単に付け外しできます。
ペブルはまだ使った事がないのですが、平たい形状なのでボールやコーンよりも引っ掛かりにくいと想像しています。 エクセサリーより良いだろうか?比べてみる価値はあるなと思っています。
このバッグはコンパクトな割に収納スペースが大きく、クライマー向きのデザインです。調整可能なヨークと馬蹄形の開口部によって快適な背負い心地と使いやすさを作り出しています。
ロッククライミング用ビレイデバイスは長い間ツリークライミングにも使われてきました。1990年代にはペツルのグリグリが人気で、そこからランヤード用のグリヨンが開発されました。グリグリとそっくりなのですが違うセッティングが施されていました。
その後トランゴがシンチという小型のビレイデバイスを発売し、それが特に10mm位の細めのランヤードが好きなクライマーの間で大人気になりました。面白いことに太めのダブルブレイ ドアーボリストロープをシンチに通すと強度が落ちてしまうことが分かり、シンチはロッククライミング用ダイナミックロープと使うべきという事になりました。こんなロープを使うのか?なんて笑われていたロープが結局一番相性がよかったりします。
Mad Rockには黒と赤のバージョンがあります。違いは、赤色のライフガードにはスプリングが付いていてカムを開いた状態に保ちます。黒色のセーフガードはカムにスプリングが付いて無いのでちょっとした力でカムが閉じます。どちらもダイナミックロープと相性がいいのですが、黒色のセーフガードはセミスタティックロープを使った長い距離のビレイにも使えます。
ポジショニングには黒色を使う方がいいと思います。でも赤色も面白い特徴があります。スプリングがカムを開いた状態に保つので、デバイスに触らなくてもロープを繰り出す事ができます。ユニークなのですが、クライマーがしっかりとロープに体重を掛けないと明らかにネガティブな影響が出てきます。体重が中途半端に掛けられた状態ではロープがズルズルと流れてしまうので、そこを意識して使用しなければなりません。
とにかく黒も赤もショップでご確認できます。
知識と技能は安全性と生産性を実現する大切な鍵です。ODSKの講習会にぜひご参加ください。